現在では東洋大学のことを「東洋大」または「東洋」と呼ぶことが多いですが、かつては「洋大」が正式な略称でした。
この「洋大」が姿を消したのは、「70年安保紛争で学生運動勢力が「洋大」を多用していたことが原因になっています。
現在は、「洋大」の略称復活を願うOB・OGの声が高まってきたため、再び「洋大」の名を聞くことも増えてきました。
そのため今後、「洋大」が再び正式な略称となる日も来るかもしれません。
今回はそんな東洋大学について見ていきましょう。
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気になる大学の評判
東洋大学は、建学の精神として「諸学の基礎は哲学にあり」を掲げているほど、哲学が有名な大学です。
哲学というと堅苦しいイメージがあるのですが、なぜか東洋大学というと、「自由で面白い大学」という評価が目立ちます。
その評価を裏付けるのが、2013年の入試ガイドまで登場していたアニメキャラクター、ムーミン。
なんでも東洋大学の広報によると、「哲学のイメージが最も具現的に示しているキャラクターがムーミンである」というのです。
この哲学的なイメージは、やはりかつて「白山の哲学」といわれた東洋大学ならではというところでしょうか?
さらに他の有名大学と比べた時、特徴ある評価という点で目立つのが、夜間学部の学生・卒業生からの評価です。
他の大学が次々と夜間学部を閉鎖していく中、未だ夜間学部も新規設置を続けているのが東洋大学です。
これも、前身となった哲学館が掲げていた、「余資なく優暇なき者(資産や時間に余裕がない人)」に哲学を学ぶ場を提供するという、教育格差の是正に貢献する高い志が原点にあります。
こうした建学の精神を掲げている東洋大学ですが、学業面以上に注目を集めているのが、やはりスポーツです。
過去60回以上の箱根駅伝出場経験を持つ陸上競技部だけでなく、1996年より日本学生氷上競技選手権大会6連覇を達成しているアイススケート部、関取となった卒業生が多い相撲部、ロンドンオリンピックメダリストも所属したボクシング部、プロ野球界で活躍した数々の名プレイヤーが所属した硬式野球部など、例を挙げればきりがないほどのアスリートたちが東洋大学の卒業生にはいます。
それだけに、東洋大学を知らない一般市民であっても、「スポーツといえば東洋」というセリフが聞かれるほどの人気があります。
気になる看板学部
東洋大学の看板学部といえば、文学部です。
東洋大学の文学部には、哲学科、インド哲学科、中国哲学文学科、日本文学文化学科、英米文学科、英語コミュニケーション学科、史学科、教育学科、東洋思想文化学科の9つの学科があります。
やはり看板学部というだけあって、文学部全体の評価は、他の学部と比べても高めに評価されています。
特に、東洋大学自体が「グローバル大学」に選ばれていることもあり、英米文学文学科や英語コミュニケーション学科での授業・講義に対する評価は、概ね高評価です。
「英語を学びたい」「外国に興味がある」という学生には、おすすめの学部といえます。
また、「白山の哲学」と呼ばれていただけに、東洋大学では哲学を様々な角度から学ぶことが出来ます。
哲学と一言で言っても、伝統的な哲学科だけでなく、中国哲学文学科、インド哲学科など幅広くあるため、哲学に興味がある学生がとことん哲学を学ぶことが出来る環境が東洋大学にはあります。
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ピックアップ!この学部の評判は?
看板学部以外の評判を、ザックリとまとめてみました。
経済学部
経済学部には、経済学科、国際経済学科、総合政策学科の3学科があります。
講義や授業に関する評価としては、「わかりやすい授業」という意見が目立ちます。
「パワーポイントでわかりやすく教えてくれる」「将来に役立つ講義が数多く準備されていた」などが、高く評価されています。
施設や設備、アクセスと立地に関しては、どちらも高く評価されています。
きれいな校舎で、充実した設備というのが評価の理由に挙げられています。
経営学部
全体的な評価として、標準よりやや高いレベルの評価といえます。
東洋大学自体に「自由な学校」というイメージを持つ学生が多いですが、経営学部でも同様のイメージを持つ意見が多くみられます。
各分野で活躍する先生が授業や講義を担当するため、「授業がすごく丁寧」「内容が面白い」「幅広く学べる」など好印象の意見が目立ちます。
ですから、意欲をもって学ぼうとする学生にとっては、環境的に整った学部といえます。
多くの履修科目がありますが、他学科の科目も選択することが出来る為、意欲次第では選択学科以外でも知識を深めることが出来る点も評価されています。
法学部
法学部には、法律学科と企業法学科の2つがあります。
看板学部ではありませんが、他の大学同様、人気の高い法学部ですので、学生数の多い学部といえます。
生徒数の多さゆえに、大教室での授業がどうしても多くなるようです。
東洋大学の法学部は、卒業後、ほとんどの学生が公務員または一般企業へ就職しています。
そのため、「使える法律が学べた」「学校に大手企業が説明会に来る」「OB・OGが多いので情報収集がしやすい」など、就職に関する評価は高いです。
ただし、大規模校であるだけに法学部であっても、「授業が集中できない」「人数が多すぎる」という意見が見られる点が、全体的な評価を標準レベルにとどめている理由といえるかもしれません。
社会学部
社会学部には、社会学科、社会文化システム学科、メディアコミュニケーション学科、社会心理学科、社会福祉学科の5学科があります。
学びの流れとしては、1年生の間は社会学の基礎を学びます。
2年生以降は、自分の興味のある分野をより深く学ぶ学習へと移行します。
全体的な評価としては、施設・設備・環境に置いての評価は高いです。
講義や授業も、様々な分野を専門とする先生が指導にあたるため、評価としても、一定の評価があります。
ただし、メディア関係の授業については、目立った評価がありません。
実習型の講義もありますが、「受講しなければメディア概論しか学べない」といった厳しい意見も見られます。
ライフデザイン学部
ライフデザイン学部には、生活支援学科、健康スポーツ学科、人間環境デザイン学科の3つがあります。
「ライフデザイン=福祉」であるだけに、福祉関係の仕事を目指す人にはおすすめの学部といえます。
「介護士を目指している」「トレーナーになりたい」「教員になりたい」など、明確な目標をもって入学することが重視される学部です。
もちろん、このような分野に関する授業やゼミが充実していますが、その多くが必修になっているため、興味がない学生にとってはかなりつらい授業といえます。
ちなみに、変わった講義では、「妖怪学」という東洋大学オリジナルの講義もあります。
興味のある分野について、様々な角度から学ぶ環境にあるだけに、学生の意欲が問われる学部といえます。
理工学部
理工学部には、機械工学科、生体医工学科、電気電子情報工学科、応用化学科、都市環境デザイン学科、建築学科の6学科が設置されています。
個々の学科にはそれぞれ特徴があるので、評価の高い分野もありますが、理工学部全体的な評価としては、標準レベルです。
全体的な評価で目立つのが、「座学中心の授業」という点です。
理工学部ゆえに、実習型の授業が少ない点が高評価を逃している理由のようですが、学生主体で進められる授業もある為、学習意欲の有無が評価を左右しているという印象です。
理工学部では、2年生から専門科目が一気に増えてくるため、1年生の間は、高校での学習内容を復習しつつ、さらに基礎知識を徹底的に身につけるという流れがあります。
こうした基礎知識の習得が、その後の幅広い分野の学びにつながっていくため、「沢山の知識が得られた」「幅広いジャンルの授業で面白い」などの意見が多くみられます。
生命科学部
生命科学部は、講義や授業、研究室やゼミ、就職や進学に関して、平均的に高めの評価となっています。
生命科学部には、生命科学科と応用生物科学科の2つがあります。
どちらも、授業は理系の授業が中心になるので、将来、理系の仕事を目指す人にはおすすめの学部といえます。
講義内容は理学、生物学、物理学などがあり、それぞれの分野で活躍している教授陣が指導にあたります。
ですから、将来なりたい職業がしっかりと決まっている学生には、講義や研究において満足できる学部といえるでしょう。
ただし、「目的が決まらずに入学してくると、講義が難しくて単位がとりづらい」という厳しい意見も見られます。自分が何を学び、どの分野に進むのかが決まっている学生にとっては、授業・環境ともにおすすめの学部です。
総合情報学部
総合情報学部では、IT、メディア、心理、環境の4つの分野から情報学を学びます。
学習の進め方ですが、東洋大学自体が英語教育に力を入れているため、総合情報学部でも4年間はしっかりと英語を学びます。
また、1年生では国語・数学・化学・社会・英語などの基礎科目を徹底的に履修します。
その後、自分の興味のある分野について様々な角度から学習・研究をしていきます。
情報学を学ぶため、理系のイメージが強く想われがちですが、そのイメージに反して文系学生が多いのも、総合情報学部の特徴です。
さらに、学生全体の男女比もほぼ同じなため、「過ごしやすい」と感じる卒業生も多いです。
食環境科学部
食環境科学部の特徴は、就職や進学に対する評価が高いということです。
講義や授業、研究室やゼミに関する評価も高評価ですが、群を抜いているのが、就職や進学に関する評価です。
食環境科学部には、食環境科学科と健康栄養学科の2つがありますが、そのどちらにおいても、「食に関して総合的に学ぶことが出来る」「管理栄養士を目指すならおすすめの学部」「サポートが手厚い」という評価が多く目立ちます。
まだ、設立からそれほど歴史のある学部ではありませんが、その分、学生と先生との距離が近く、細かい指導が受けられるという点で、共通して高く評価されています。
また、施設が充実していると意見が多く見られます。
「自然に囲まれているから学業に集中できる」と評価されています。
気になる卒業後の進路
志望校を決める時には、やはり卒業後の進路も気になります。東洋大学卒業後の、気になる進路についてまとめてみましょう。
取得できる資格は?
東洋大学では、指定された学部において、特定科目の単位を修得すると取得できる資格があります。
■食環境学部
食環境学部では、甲種危険物取扱者の資格が取得できます。
■食環境学部健康栄養学科
食環境学部の健康栄養学科では、栄養士、管理栄養士の資格が取得できます。
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卒業生はどんなところに就職した?
気になる卒業後の就職先の参考として、実際に東洋大学の卒業生が、どんな企業に就職したのかは、ぜひとも知っておきたい情報です。
●経済学部
大手銀行など金融系の企業への就職が目立ちます。そのほかにも、ファーストリテイリング、本田技研工業、東日本旅客鉄道、明治安田生命保険、警視庁などに就職実績があります。
●経営学部
大手銀行への人気はやはり高いです。他にも、ファミリーマート、良品計画、花王、全日本空輸、日本証券、東京国税局などに就職実績があります。
●文学部
全体的に幅広い分野への就職実績が特徴です。
オリエンタルランド、ディー・エヌ・エー、キャノン、みずほファイナンシャルグループ、全日本空輸、JTB首都圏、三菱東京UFJ銀行、警視庁、東京都教育委員会などに就職実績があります。
●法学部
公務員就職率が98%という驚異の高水準を持っているのが特徴です。
経済産業省、警視庁、厚生労働省、東京都などへの就職実績があります。
一般企業としても、みずほファイナンシャルグループや日本政策金融公庫、日本郵便などへの就職が人気です。
●社会学部
東日本旅客鉄道、ファーストリテイリング、東京テアトル、オリエンタルランドなどに人気があります。
そのほかにも、第一生命、三井住友銀行、日本郵便、警視庁などへの就職実績があります。
●ライフデザイン学部
板橋区役所、神奈川県教育委員会、警視庁など公務員職への人気は、他の学部同様にありますが、一般企業への就職は、バラエティ豊かです。
エイチ・アイ・エス、アルペン、ユナイテッドアローズ、キーコーヒー、シャープ、タマホーム、東武ストアなどに就職実績があります。
●理工学部
やはり大手企業への就職実績は手堅く持っています。
大和ハウス工業、大成建設、鹿島建設、日本製銅所、マツダ、富士通ゼネラル、KDDIなど、有名企業への就職は人気があります。
そのほかには、警視庁・防衛省への就職実績があります。
●生命科学部
ツムラ、オカモト、シャトレーゼ、セブン-イレブン・ジャパン、ジェイアール東日本フードサービス、日本製薬などへの就職実績があります。
●総合情報学部
東日本旅客鉄道、ハピネット、静岡新聞社、富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ、LIXIL、キャノンシステムアンドサポート、サントリービバレッジサービス、クロステレビなどの大手企業への就職実績があります。公務員職としては、区役所や県警察への就職実績があります。
まとめ
今回の記事はいかがだったでしょうか?
学習院大学の偏差値や学部ごとの難易度などについては、以下の記事で詳しく解説をしています。
ぜひこちらの記事もご覧ください。
→学習院大学の偏差値や難易度はどうなの?学部ごとに調べてみた!
学習院大学について、さらにお分かりいただけると思いますよ。
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