創立90年以上の歴史と伝統を持っている武蔵野大学ですが、これらにとらわれ過ぎず、常に時代のニーズを先取りするために、様々な学校改革が行われています。
武蔵野大学といえば「文・理・医療系の総合大学」としてこれまでも評価されてきましたが、2016年4月からはさらに「グローバル学部」を開設。
現在では9学部16学科を抱える、巨大な総合大学へと変革しました。
今回はそんな武蔵野大学について見ていきます。
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気になる大学の評判
歴史や伝統がある総合大学というのに、いまいち知名度が低い感じがするのが武蔵野大学ですが、学校そのものの評判としてはどうなっているのでしょう。
確かに、知名度としての評価はあまり高くないようです。
というのも、前身である「武蔵野女子大学」の方が歴史的にも長く、知名度的にも高かったのです。
そこへ、共学への変更・大学名の変更によって現在のような「武蔵野大学」とかわりましたが、それまでのイメージの方が強いため、知名度的にはかなり落ちてしまいました。
さらに、長く女子大学として歩んできただけに、他の大学のようにスポーツなどで目立った成績を残してきたということもないのも、知名度が上がりにくい原因になっているのかもしれません。
また、武蔵野大学と同じような名前の学校が複数あることも、混乱の一部になっているといってよいでしょう。
音楽の名門でもある「武蔵野音楽大学」や付属の中・高等学校がある「武蔵野学院大学」、その他にもよく勘違いされる「武蔵大学」や、「武蔵野美術大学」など、同じような名前の学校は複数存在します。
それゆえに、「武蔵野大学」と学校名を提示されても、はっきりとした学校のイメージが出にくいのかもしれません。
とはいえ、新たな学部の設置や有明キャンパスの開校など、学生生活を充実するための変革が次々と行われているのが、現在の武蔵野大学といってよいでしょう。
ピックアップ!この学部の評判は?
看板学部・人気学部以外の評判を、ザックリとまとめてみました。
文学部
講義や授業についての評価は、比較的高いです。
教員を目指す人が多いこともあり、教員志望の場合は様々なところで情報交換ができる環境にあるようで、その点についても評価されています。
文学部には日本文学文化学科が設置されていますが、研究室やゼミでは、古代文学・中古文学・中世文学・近世文学・近現代文学・児童文学のほか、書道・総裁・司書・伝統芸能など幅広いゼミが用意されています。
そのため、研究室やゼミに対する評価は、かなり高いです。
薬学部
薬学部は、講義や授業、就職や進学に対する評価が高いのが特徴です。
多く見られる意見としても、「少人数制で先生との距離が近い」「座学だけでなく実習も充実している」「国家試験合格率が良い」などが見られます。
また、私立薬学部というと学費が高いというイメージがありますが、武蔵野大学は仏教が基盤となっている大学ということもあり、比較的学費が安く設定されています。
このように、経済的な面でも評価されているのが特徴にあります。
この学部でも、首都圏私立大学で国家試験の合格率が第1位という実績が高く評価されています。そのため、「薬剤師になりたい」という人にはおすすめの学部といえます。
その他にも研究職を希望する場合には、研究職対応の特別カリキュラムが設置されています。
このように、学生のニーズに合わせて細かな点までフォローしてもらえるところは、学部全体として高く評価されています。
看護学部
看護師・保健師・養護教諭になりたくて看護学部を選択した人からは、概ね高く評価されています。
武蔵野大学は附属病院がありませんが、提携している病院が数多くあるため、実習先も都心から郊外まで幅広い地域で行われます。
授業の内容は必修が多く、大学特有の自由さはあまり感じられないようですが、その分、同じ目標をもって学ぶ仲間が支えとなって、皆で励まし合いながら学ぶ環境となっているようです。
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工学部
工学部には、環境システム学科が設置されており、環境問題を中心に、経済や歴史、法律、化学など様々な視点から環境をより深く考える授業が行われます。
学習の流れとしては、1年次で基礎知識を徹底して学び、2年からは様々な角度からより専門的に環境について学ぶ方法が取られています。
ただし、講義や授業の評価としては、あまり高くないようです。
教師のレベルや環境としては評価されているのですが、「やる気のない学生が目立つ」というマイナス意見が見られる点が気になります。
全体的な評価からこの意見を推察すると、「学生主体のプロジェクト活動が多い」という意見が気になります。
この部分から、授業は能動的に活動することが求められていることがわかります。
この点から考えると、グループの仲間によっては実のある学習も期待できるし、思わぬ展開にがっかりするということもあるようです。
教育学部
児童教育学科が設置されている教育学部では、講義や授業、研究室やゼミ、就職や進学のいずれも高く評価されています。
現場経験が得豊富な先生が多いため、「実際に先生が体験した様々な保育エピソードを直接聞ける」「対応に迷う事例も実例に基づいて解説してくれる」など、実践的な授業が何よりも高く評価されているようです。
小学校教諭の資格も取得できますが、人気としては保育士や幼稚園教諭の方にあるようです。
ですが、小学校教諭を目指す学生にとっても、採用試験対策講座が早くから開講されるなど、採用試験対策が万全なので、その点での評価は高いです。
ただし、教育学全体のバランスとしては、教育原理が多く心理学が少なめという点で偏りがあるらしく、「教育学を幅広く学びたいという場合には、それなりに自分で努力して学ばなければならない」という意見もあります。
法学部
法学部には、法律学科と政治学科がありますが、全体としての評価は「平凡」または「やや低い」のが気になります。
ただし、「何かに対してマイナス評価がある」というわけではなく、「全体的に平凡」というイメージがこの評価につながっているのかもしれません。
法学部といえば、就職先として人気なのが公務員職ですが、これに対するフォローは万全といってよいでしょう。
公務員試験対策講座が準備されているため、ダブルスクールの必要もありませんし、経済的にも時間的にも余裕を持ちながら公務員試験対策が出来るようです。
よく見られる意見としては、「意欲的に学ぶのなら最適」「積極的に動けばしっかりとサポートしてくれる」「やりたいことがはっきりしている人には満足できる環境」などが目立ちます。
こうした点から考えると、この学部の特徴として「やる気があって真面目に取り組む人」と「所属しているだけの人」の差があまりにも大きい点が高評価につながらなかった理由であると考えられます。
ですから、目的意識をもって学ぶのならば、こうした評価に左右されず、充実した学生生活が送れるはずです。
経済学部
経済学部には、経済学科と経営学科の2学科があります。
全体的な評価は、「平均的」といえます。
授業は幅広く学ぶことが出来るように設定されているため、興味があることが見つかりやすい環境と評価されています。
ただし評価として気になるのが、大人数での授業の場合のようです。「席が空いていない」「席が窮屈」「うるさくて集中できない」など、大人数の授業ならではのマイナス意見が目立ちます。
しかし、先生の評価としては「細かく指導してくれる」「親身になってくれる先生が多い」など、評価的には高いようです。
また、少人数制の授業では、「先生との距離が近い」「授業に集中できる」など、大人数の授業とは真逆の意見が目立ちます。
気になる卒業後の進路
志望校を決める時には、やはり卒業後の進路も気になります。武蔵野大学卒業後の、気になる進路についてまとめてみましょう。
取得できる資格は?
武蔵野大学では、各学部で取得が可能となる資格が異なります。
●工学部
工学部の環境システム学科・数理工学科では、司書・学校図書館司書教諭の資格が取得できます。
また、建築デザイン学科では、一級建築士の資格が取得できます。
●法学部・経済学部
既定の過程を修了することにより、司書の資格を取得することが出来ます。
●文学部
既定の過程を修了することにより、司書・学校図書館司書教諭の資格が取得できます。
●人間科学部
人間科学部では、司書または社会福祉主事の資格が首都機出来ます。
また、社会福祉学科では社会福祉士、人間科学科では精神保健福祉士の資格も取得できます。
●教育学部
教育学部では、小学校教諭一種・幼稚園教諭一種・保育士・社会福祉主事の資格が取得できます。
●薬学部
薬学科では、薬剤師の資格が取得できます。
●看護学部
看護学部では、養護教諭一種・看護師・保健士の資格が取得できます。
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卒業生はどんなところに就職した?
気になる卒業後の就職先の参考として、実際に武蔵野大学の卒業生が、どんな企業に就職したのかは、ぜひとも知っておきたい情報です。
●工学部
卒業生のほとんどが企業への就職となっています。
主な就職先としては、資生堂販売、ファーストリテイリング、青山商事、住友林業ホームテック、アキュラホーム、エス・ディー・エル、OKUTAなどがあります。そのほか、埼玉県環境検査研究協会、東京都教育委員会、小金井市役所などへの就職実績もあります。
●法学部
法学部では、埼玉県庁や横浜市役所などの公務員職も人気ですが、みずほファイナンシャルグループ、船井総合研究所、セブン-イレブン・ジャパン、エヌ・ティ・ティ・データCCS、トラスコ中山など、一般企業への就職実績も多くみられます。
●経済学部
経済学部では、船井総合研究所、みずほファイナンシャルグループ、SMBC日興証券、エヌ・ティ・ティ・データCCSが人気・実績ともに高いです。
そのほか、東日本旅客鉄道やローソン、大田区役所などにも就職実績があります。
●文学部
公務員職・教員職・進学者ともに希望者は見られますが、全体的には一般企業への就職が目立つ印象です。
公務員職としては、千葉県教育委員会、都内図書館、警視庁、板橋区役所、東村山市役所などに就職実績が和えります。そのほか、三井住友銀行や三越伊勢丹なども実績があります。
●人間科学部
幅広い分野への就職実績が目立ちます。
三井住友銀行、大成建設、福島放送、近畿日本ツーリスト、大塚商会、全日本空輸などに就職実績があります。
●教育学部
2人に1人が教師になっているのが、教育学部の特徴です。
一般企業への就職も多いですが、傾向としては教育に関する公務員職への主食の方が人気のようです。
実績としては、東京都教育委員会、埼玉県教育委員会、千葉県教育委員会、横浜市教育委員会、品川区役所などが主な就職先となっています。
●薬学部
薬学部では、卸売業または小売業を営む一般企業への就職が46.8%となっています。
医療・福祉関係への就職は33.9%、製造業などその他のジャンルへの就職が11.9%となっています。
主な就職先としては、アステラス製薬、Meiji Seikaファルマ、筑波大学附属病院、アインファーマシーズ、クインタイルズ・トランスナショナル・ジャパン、シミック、クオール、厚生労働省などがあります。
●看護学部
看護学部では、卒業生の94%が医療・福祉関連で就職しています。
次点で人気となっているのが教育・学習支援業への就職(3.9%)です。
主な就職先としては、横浜市立大学付属市民総合医療センター、千葉大学医学部付属病院、東京慈恵会医科大学付属病院、信州大学医学部付属病院、東京大学医学部付属病院、東邦大学医療センター大橋病院、聖路加国際病院などがあります。
まとめ
今回の記事はいかがだったでしょうか?
武蔵野大学の偏差値や学部ごとの難易度などについては、以下の記事で詳しく解説をしています。
ぜひこちらの記事もご覧ください。
→武蔵野大学の偏差値や難易度はどうなの?学部ごとに調べてみた!
武蔵野大学について、さらにお分かりいただけると思いますよ。
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