朝早くから夜遅くまで一生懸命勉強しているはずなのに、成績がいまいち上がらない時、みなさんはどんな対策をしていますか?
今までの傾向から自分なりの対策を立てるケースもあるでしょうし、別の人がやってみて効果があったことを試してみるかもしれません。
でも一番の原因は、自分の成績が上がらない理由が、本当の理由と違っていることが原因かもしれません。
成績が上がらない理由には、いろんな原因が考えられます。
まずは原因を調べて、自分に合った対策を探してみることにしましょう。
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成績が上がらないありがちな理由
成績が上がらない理由は、別に意外なことが原因というわけではありません。
周りから指摘されればすぐにわかるような理由なのに、本人だけが自覚していないということもかなりあります。
ここで紹介する原因に当てはまる場合、あなたにとってものすごく耳の痛い指摘になるかもしれません。
でも、気が付いたらすぐに解決する問題ばかりです。
やったつもりになっている
例えば受験勉強中は、毎日が勉強。
今まで一日のほとんどを学校の授業・部活動で過ごしてきたという受験生なら、昔の自分を比べて、「今の自分ってすごいんじゃない?」なんて思ったりするでしょう。
でも、それって本当にすごいこと?
だってそうですよね?
・毎日机に10時間以上向かっている
・通学中の電車の中でも単語帳を開いている
・友達とは遊ばない
こういうことを守っていることで、「これだけやっているんだから、成績だって上がるはず」なんて気持ちになっている人も中にはいます。
また成績が上がらないことを親や先生から指摘されると、思わず「勉強してるし!」って反抗的なセリフを言ってしまったりしませんか?
一つ例を挙げてみましょう。
あなたが毎日机に10時間以上向かっているといっても、その時間の中で、集中して勉強が出来た時間はどれくらいありますか?
時間にこだわりすぎていて、勉強の中身や効率は全く無視していたりしませんか?
勉強は、長い時間勉強しているから身につくものでもありません。
記憶として勉強した情報が頭に残っていなければ、どれだけ時間をかけて勉強したとしても、ほとんど意味がありません。
だから、成績が上がらないという結論に至ります。
やったつもりにならないための対策
やったつもりになってしまうという人に多いのが、振り返り学習がないということ。
だから「その日やった勉強はきちんと復習する習慣をつける」のが、このタイプの対策法としてはおススメです。
復習する習慣がないと、問題集の進むペースが勉強の成果だと錯覚してしまいがちです。
そのため、勉強した内容は、すべて記憶していると思い込んでしまうのです。
そのために、復習をするという考え方がすっかり抜けてしまいます。
でもきちんと復習してみると、どれだけ忘れてしまっているのか、はっきりとわかります。
実は人間の脳は、それほど記憶力が良いものではありません。
その根拠として有名なのは、「エビングハウスの忘却曲線」。
これは、ドイツの心理学者であるエビングハウスが「人間が記憶を保持できる確率」について行った実験結果がもとになっています。
この実験兼結果から、人間の記憶は人は何かを記憶したとしても、20分後に約42%、1時間後に約56%、9時間後に約64%、6日後には約76%を忘れてしまうことが分かっています。
ということはいくら勉強しても、1時間後には勉強したことの半分以上も覚えていない!のです。
復習をしない勉強は成績が上がらないと納得できますよね?
こうならないためには勉強した箇所は必ず復習し、新しく勉強するポイントをどこに絞るのか、しっかりと考える習慣をつけるようにしましょう。
やたらとノート作りにこだわる
授業の内容を覚えやすくするノート作りは、勉強にとってとても大切なことです。
ポイントごとに色を変えてチェックしたり、定規を使って重要な部分を見やすく囲うなどの工夫をしていることでしょう。
確かにノートが汚すぎると、わからない部分が出てきた時に見直しても、字が全く読めないこともありますからこれでは困ります。
でも、
・復習のために工夫したノート
・ただきれいなノート
では、全然意味が違います。
きれいなノート作りにこだわる人の場合、過去に友達から褒められた経験があるという人が多いですが、あなたはどうですか?
成績を上げるのためのノートは、誰かのために作るものではありません。
勉強をしても成績が上がらない人の特徴として、頭の中では「いかにきれいなノートにするか」という思考に陥っているケースがあります。
こんなことを繰り返していると受験が終わった後、綺麗なノートは出来でも合格という未来は手に入らなくなってしまうかもしれません。
ノート作りにこだわらないための対策
まず大切なことは、「勉強のノートは、最低限自分が読める程度であればよいと考え直すこと」です。
社会人になってから趣味で勉強をするのなら、自由に時間はあります。
でも受験勉強には、時間がありません。
ですから時間のかけすぎは、成績を上げるにあたり効率が良くありません。
とはいっても、今までこだわってノート作りをしていたのなら、いきなりやり方を変えるということも難しいはず。
それなら、こんな3ステップで改善していきましょう。
ステップ1 現状を知る
まずは今のノート作りに、どれだけ時間をかけているのかチェックしましょう。
授業1コマ分のノートを、今まで通りのやり方でノート作りをしてみてください。
その時、きちんと始める時間と作業終了時間を記録しておきましょう。
ステップ2 東大生のノートを見る
成績の良い人のノート作りには、それぞれ工夫があります。
東大生のノートを見れば、ノート作りのパターンが分かってきます。
以下の本でぜひ研究をしてみましょう。
ステップ3 今までかけていた時間の半分で仕上げてみる
ノート作りの傾向が分かったら、時間を区切ってノートを作ってみましょう。
この時に大切なことは、決められた時間の中で仕上げること。
そのために、あえて今までの半分の時間で仕上げるようにしましょう。
終了時間は、音でわかるように時計をセットします。
こうしておけば、作業中は時間を気にせず、集中できます。
もしも時間内で終わらなかったとしても、今回はノート作りの効率化を勉強するのが目的ですから、とりあえずそこで作業を終わらせます。
このような方法を繰り返すすることで、最短でノート作りを終える習慣が身につきます。
周りの「勉強やってないオーラ」を鵜呑みしている
受験期間中・テスト期間中は、学校での授業の成績も進路に関係してきます。
ですから、時には周りの友達のオーラを、自分の都合の良いように解釈して、気が付いたら成績が上がらなくなっていたというケースがあります。
その典型的な例が、友達の「勉強やってないよ」という言葉や行動を真に受けて、気持ちが緩んでしまうというケース。
こういう友達の行動は、受験生同士・友達同士にありがちな心理戦ですが、そのことに気が付かず信じ込んでしまうと大変なことになってしまいます。
考えてもみてください。
友達といっても、言い換えればライバルです。
ライバルが1人減れば、自分の合格する確率が1人分上がる・テストの順位が1つ上がると考えるのは、とても自然な考えです。
全員合格・全員1位は理想ですが、そんなことは不可能です。
「そんなこと、友達なんだからしないよ」と思うかもしれませんが、実際にこのような人は存在します。
学校の指定校推薦枠が決まる時期には、同じ学校を希望していた友人同士でこんな心理戦が繰り広げられることも・・・
相手の近況を探りながら、できるだけ相手が油断するように、その人の前では絶対に勉強しているような雰囲気を出さなかった人。
その人のカモフラージュに騙されて、自分の勉強時間をつぶしてしまい、結局推薦枠を逃してしまった人。
様々な人がいます。
やり方が汚いと感じる人も多いかもしれませんが、いざ、その立場になったら、考え方だって変わるかもしれません。
それだけ、受験・定期テストというのは真剣勝負なのです。
周りの「勉強やってないオーラ」に巻き込まれないための対策
とりあえず、「自分は自分」と割り切るように心がけましょう。
周りの環境に流されてしまうようでは、成績は上がるどころか下がる原因にもなってします。
厳しいことを言うようですが、時には友達と距離を置いて勉強に集中するという時期も必要です。
でも、本当の友達というのはどんなに真剣勝負であっても、フェアでありたいと考えるものです。
人間ですから、心が苦しくなったりつらくなったりすると、心にもないような言葉や行動をしてしまうことがあります。
もちろん、信用している友達であっても、あり得ない話ではありません。
でも、もしそうだったとしても、それは一時的なこと。
本当の友達であれば、たとえこんな態度をとったとしても、いつか立ち止まって自分の行動を後悔する時が来るでしょう。
そのために、明らかに勉強していないアピールをしてくる友達には、ほんの少し距離を離してつきあってみるということも、時には大切なことなのです。
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自分の考え方が原因で成績が上がらないケース
勉強の効率や勉強時間なども工夫をしているはずなのに、全く成績が上がらないというと、精神的にもかなり参ってしまいますよね。
でも、その感情が本当のやる気を邪魔する原因になっているかもしれません。
「意志が弱いから勉強が続かない」と思い込んでいる
勉強に集中できない時、「自分は意志が弱いんだ」と考えてしまっていませんか?
勉強はメンタル面での充実がとても大切ですから、気分が落ち込めば成績に影響が出ることもよくあります。
でも、意志が弱いというのは、本当に成績が上がらない理由なんでしょうか?
たしかに、偉い人や天才と呼ばれた人が、自らの成功について語った多くの名言には、よく「意志の強さ」がテーマになっていますよね。
例えば、
『意志が卓越したものであるなら、困難は大きなものになりえない。』
『人に勝つより自分に勝て』
『不撓不屈の精神』
そう、耳が痛くなるような言葉です。
周りに指摘されなくても、わかっているからこそ、自分の意志の弱さが原因だと考えてしまうのですよね?
それなら、実際に絶体絶命のピンチから栄冠を勝ち取ったこの人たちのセリフは、あなたの心にどう映りますか?
『99%ダメ?あと1%あるやん。』(辰吉丈一郎)
『壁というのは、できる人にしかやってこない。超えられる可能性がある人にしかやってこない。だから、壁がある時はチャンスだと思っている。』(イチロー)
『あきらめたらそこで試合終了ですよ…?』(安西先生/スラムダンク)
どれも、相当なピンチに立たされた人たちのセリフです。このセリフに共通していることは、意志の強さではなく、「自分を信じることの大切さ」。
あなたは意志が弱いわけではないのです。
今、自分が信じられないだけなんですよ。
意志の弱さを理由にしないための対策
成績が上がらないことが、あなたの中でとても深刻なストレスになっていませんか?
もちろん、楽観できる状況ではありませんが、その気持ちから少しでも逃げるために「諦める」という癖がついてしまっていると、成績は上がりません。
まず、自分が信じられるようになるルーティンワークをやってみましょう。
簡単な基礎問題を繰り返し勉強する
難しい問題でも、核になるのは基礎です。
難解な問題に行き詰ってしまう時ほど、基礎問題に戻って繰り返し勉強することが大切です。
無意識で答えが出てくるようになるまで同じ問題をやり続ける
分からない問題が出てくるたびに気持ちが落ち込んでいくのなら、絶対にわかる問題の数を増やしていくのも1つの方法です。
できることが当たり前になってくると、自分に自信が持てるようになり、さらにやる気がでてきます。
「自分の成績のピークはまだ先だ」と思い込んでいる
これも、ありがちな落とし穴ですね。勉強を、自己満足で完結してしまうタイプです。
でもこのセリフの先に、本当に合格という未来があるのでしょうか?
どうも、その確率は低いように感じます。
その理由は、目標設定の甘さ。
例えば受験勉強の場合、志望校合格が目標であることは正しいことです。
でも、その目標は最終目的であって、今すぐ達成すべき目標ではありません。
物事を達成するためには、3つの目標設定があります。
- 短期目標
- 中期目標
- 長期目標
この3つの中で、受験に合格することを長期目標と設定したとしたら、今のあなたにとっての短期目標と中期目標は何ですか?
実はこの短期目標と中期目標こそが重要なのです。
目標を長期目標である志望校合格だけに絞っているから、
やるべきことを先延ばしにしてもいいや。
という考え方になってしまうのです。
大きな目標を達成するためには、必ず中期目標があります。
中期目標を達成するために、多くの短期目標が存在します。
この2つをこなしていくことが、受験勉強ではとても大切なのです。
「自分の成績のピークはまだ先だ」と勘違いしないための対策法
まず、計画を立てましょう。
長期目標しか定められていない人の場合、志望校合格の5文字しか目標に上がっていません。
合格の前段階にあたる目標が、あまりにも漠然とし過ぎているのです。
ですから、目的を具体化することができれば、成績も上がってくるはずです。
まずは中期目標を立てる
目標を設定する時は、できるだけ、大きな部分から取り掛かるのがおススメです。
今は例として、学校の成績で10位以内に入ることを設定してみましょう。
中期目標の目安となるものを見つける
学年で11~20位の生徒を思い出してみましょう。
このあたりの順位は、10番圏内に入ることが可能な位置です。
ということは、この生徒よりも成績が低ければ、中間目標である10位以内はほぼ絶望的です。
目標に向かって勉強する
目標となるものが具体的に分かったら、あとは、その目標に向かってひたすら勉強するのみです。
今は少し大雑把な例でしたが、このように目標を細かく設定していくことで、常に今やっている勉強の目的がはっきりしてきます。
この習慣が身に付けば、やる気を出すポイントもわかりやすくなり、しかもモチベーションも高い状態で維持することが出来るようになります。
まとめ
成績が上がらない意外な原因について今回は紹介してみましたが、思い当たることはありましたか?
勉強のやり方や勉強時間なども、成績が上がらない理由としては考えられますが、もっと根本的なメンタルの部分が、あなた自身が本来持っている集中力ややる気を邪魔していることも多いのです。
原因がわかってしまえば、あとは、気持ちを切り替えていくだけ!
そう気持ちが原因なのですから、これまでの自分と決別する勇気さえあれば、だれでもできるはずです。
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