上智大学は、学校名そのものが大学の理念・建学の精神をあらわしている、非常にわかりやすい大学といえます。
現在、200を超える海外の大学と交換留学協定を結びつつ、毎年300名を超える学生が留学する上智大学は、英語教育に力を入れている大学として有名でもあります。
実はこれも、「グローバル社会に対応できる能力」の育成という上智大学の教育精神に則っています。
そのため、カトリック系ミッションスクールではありますが、キリスト教にこだわらず、仏教徒・イスラム教徒・ヒンズー教徒など、世界各国から様々な宗教宗派を持った学生たちに、幅広く学びの場を提供しています。
上智大学全体で見ると、学部・大学院を合わせて70ヵ国以上約1,300名以上もの外国人留学生がいます。
このデータから見ても、上智大学の高い国際性を見ることが出来ます。
今回はそんな上智大学について見ていきましょう。
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気になる大学の評判
語学教育を重視している上智大学では、英語を含めた外国語教育の充実に定評があります。
多くの留学生や帰国子女を受けれているだけでなく、毎年多くの留学生を世界各国の大学に送り出したり、外国人教員の増員によってより徹底した語学力のアップを図っています。
ただし、現在のような男女共学となる以前は、永らく男子のみに門戸を開いていました。
そのため、1957年までは、男子のみが上智大学生でした。
このような歴史があるにもかかわらず、現在の上智大学は、「外国語が強い女子が多い大学」というイメージが先行しているようです。
これらのイメージには、国際色豊かな有名女子アナウンサーを数多く輩出している点が影響しているのかもしれません。
女子アナブランドを作り上げたといってもよいベテラン女子アナウンサーの代表でもある三雲孝江や阿部千代、安藤優子などのほか、西山喜久恵、松本志のぶ、小林麻央なども上智大学出身者。
これだけ有名な女子アナウンサーの出身大学ということもありますから、「外国語が強い女子が多い大学」というイメージが圧倒的に強くなったのかもしれません。
さらに言い返せば、男女共学となってからそれほど歴史が古くないわけですから、それだけ「充実した語学教育」と「これらの教育に対する実績の高さ」が、現在のようなイメージを短期間で作り出したともいえるでしょう。
ピックアップ!この学部の評判は?
看板学部・人気学部以外の評判を、ザックリとまとめてみました。
文学部
文学部には、哲学科、史学科、国文学科、英文学科、ドイツ文学科、フランス文学科、新聞学科の7学科が設置されています。
文学部全体の評価としては、講義や授業に対しては高く評価されています。
研究室やゼミに関しては、やや高めの評価となっています。
様々な国の文学系学科では、「文学を学ぶのに適した環境」「面倒見のいい先生が多いから勉強しやすい」「分野に偏らず映像や芸術など幅広い点から文学を学ぶことが出来る」などの意見が見られます。
哲学科においては、上智大学がミッションスクールで国際交流が豊かな学校でもあるだけに、「キリスト教的理念をもとに、様々な宗教や文化・民族について総合的な視点から哲学的な思考を身につけることが出来る」という意見があります。
ちなみに、学内外から見ても珍しい「新聞学科」ですが、授業や講義についての評価は高いです。
マスコミに興味がある人はもちろんですが、その中でもさらにテレビ・雑誌・新聞などメディアを細分化して授業のテーマとするため、自分が興味のある分野についてピンポイントに学ぶことが出来る点も評価されています。
実際に卒業後にメディア関係に就職する人も多いだけに、メディア関連の就職を希望している学生が全体的に見ても多いのが特徴のようです。
法学部
語学系の学部と比べると、全体的な評価としてはそれほど高くないようです。
講義や授業に対してはやや高めの評価ですが、研究室やゼミ、就職や進学に対しては、「平均よりやや高い程度」という評価にとどまっています。
法学部には、法律学科、国際関係法学科、地球環境法学科の3学科が設置されていますが、やはりグローバル化に特化している上智大学だけに、国際関係法学科の評判はその他の2学科と比べるとやや高めになります。
授業に関しても、国際関係法学科は英語で法律を学ぶ授業が多いため、帰国子女や留学生が目立つようです。
このように、英語力を高めつつ法律の専門知識を学ぶことが出来る国際関係法学科は、将来海外で活躍したいという人におすすめの学科といえます。
また、法律学部では、必修の授業以外の学科外科目も、希望があれば授業を受けることが出来るのも特徴です。
そのため、地域環境学科でありながら、交際関係法学科の授業を受けるということも可能なようです。
このように能動的に学ぼうという学生には、「知りたい」「学びたい」という欲求を十分に満たせてもらえるだけに、全体的な評価と比べて高くなっています。
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経済学部
経済学部には、経済学科と経営学科の2学科があります。
講義や授業・研究室やゼミに対する評価はそれなりに高いレベルですが、「就職に強い」という点から、就職に関する評価はかなり高くなっています。
評価が高い就職に関してですが、大手企業への就職実績はもちろん高いですが、やはり英語力に力を入れている上智大学だけに、外資系企業への就職実績の方が大手企業より目立つようです。
ネームバリューも強いですから、この点でも有利であると感じる卒業生は多いようです。
また就職に強い学部というだけに、授業にも工夫があるようです。
たとえば、それぞれの分野の第一線で活躍している人を特別講師として迎える授業を多く用意していたり、株式市場の授業では実際の企業研究を行う授業などもあります。
さらに、英語による履歴書の書き方を学ぶ授業もあり、こうした授業の成果が外資系企業への就職実績としてあらわれているとも言えます。
総合グローバル学部
総合グローバル学部は、全体的な評価が高いのが特徴です。
学生全体の傾向としても、意欲的な学生が多く、日本人学生としては珍しいボランティア活動なども積極的に参加する学生が多いのが特徴のようです。
こうした積極的な姿勢を身近に感じることが出来るだけに、「刺激の多い学生生活」という意見も見られます。
教師や講師に対する評価も、かなり高く評価されています。
実際に国連で働いたことのある人や、海外で働いた経験を持っている人が先生に多いだけに、実社会で役に立つ情報なども授業の中で学ぶことが出来る点が評価されています。
学部名が「総合グローバル」となっていますから、1分野に偏らず、国際政治や国際経済、異文化に関する様々な諸問題などについて幅広く学ぶことが出来る点が評価されています。
帰国子女や留学経験者も多く在籍しているだけに、英語に興味のある人にとっては刺激のある環境といえるでしょう。
理工学部
理工学部には、物質生命理工学科、機能創造理工学科、情報理工学科の3学科があります。
理系学部というとどうしても専門分野に特化しがちな印象がありますが、語学力のアップに力を入れている上智大学ゆえに、理系といえども幅広い視野が身につく点が高く評価されています。
文系理系によってはキャンパスが分離されている大学も多い中、マンモス校である上智大学では同じキャンパス内に文系理系が存在します。
そのこともあって他学部の学生との交流も活発に行われるため、「様々な考え方に接する機会が身近にある」という意見がみられます。
国際教養学部
授業がすべて英語で行われる国際教養学部では、英語に関するレベルは相当高いと評判です。
授業自体も少人数制で行われるため、授業や講義に関する評価は相当高いです。
基本的に英語のレベルはネイティブレベル以上ですから、授業以外でも様々な場面で英語を耳にするようです。
こうした環境に対して、「日本にいながらアメリが留学している気分」といった意見も見られます。
実際に留学経験を持った学生が学部内の大半を占めていますし、指導にあたる先生や教授も海外経験豊かな点に評価があります。
「課題が大変」という意見もよく見られますが、学部内のほとんどが帰国子女ということもあり、授業だけでなく環境の面からも英語力が鍛えられると高く評価されています。
気になる卒業後の進路
志望校を決める時には、やはり卒業後の進路も気になります。
上智大学卒業後の、気になる進路についてまとめてみましょう。
取得できる資格は?
上智大学では、全学部で取得が出来る資格と、指定された学部で取得が可能となる資格があります。
■全学部で取得が可能な資格
学芸員、社会福祉主事
■指定された学部で取得が可能になる資格
次の学部では、指定された課程を修了することにより、以下の資格を取得することが出来ます。
●総合人間科学部看護学科
看護師、保健師
総合人間科学部社会福祉学科
社会福祉士
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卒業生はどんなところに就職した?
気になる卒業後の就職先の参考として、実際に上智大学の卒業生が、どんな企業に就職したのかは、ぜひとも知っておきたい情報です。
神学部
全体的にみると、一般企業への就職の方が多いです。一般企業への就職としては、ANAエアポートサービス、みずほファイナンシャルグループ、時事通信社、静岡銀行、清水建設などがあります。
教員としては、聖ドミニコ学園中・高等学校などへの実績があります。
文学部
他の学部と比べると、進学者が多いのが目立ちます。
主な就職先としては、3大メガバンクのほか、全日本空輸、東京海上日動火災保険、KDDI、損害保険ジャパン日本興亜などがあります。
総合人間科学部
一般企、進学、公務員職、教職ともに、バランスよく人気があります。
就職実績としては、3大メガバンクのほか、全日本空輸、損害保険ジャパン日本興亜、ライオンなどがあります。
法学部
他の大学と同じく、公務員就職者が他の学部と比べて多いです。
進学者もある程度います。一般企業への就職実績としては、3大メガバンクのほか、三井不動産リアルティ、大和証券、NTTデータなどがあります。
経済学部
一般企業への就職が、人気です。主な就職実績としては、3大メガバンクのほか、SMBC日興証券、あいおいニッセイ同和損害保険、アクセンチュアなどがあります。
外国語学部
卒業生の10人に1人が、公務員・教員・進学のいずれかを選んでしますが、基本的には、一般企業への就職がメインです。
主な就職実績としては、みずほファイナンシャルグループ、全日本空輸、楽天、JALスカイ、豊田通商、ゆうちょ銀行などがあります。
理工学部
2人に1人が進学しているのが、理工学部の大きな特徴です。
就職も、公務員や教員より、一般企業への就職の方が人気です。
主な就職先としては、KDDI、伊藤忠商事、NTTデータ、日本アイ・ビー・エム、日本航空、ソニー、みずほ情報総研などがあります。
国際教養学部
ほとんどの学生が、一般企業へ就職しています。
主な就職実績としては、EY税理士法人、メルセデス・ベンツ日本、三菱UFJモルガンスタンレー証券、KPMG税理士法人、NTTコミュニケーションズ、エルメスジャポン、キャノンなどがあります。
まとめ
今回の記事はいかがだったでしょうか?
上智大学の偏差値や学部ごとの難易度などについては、以下の記事で詳しく解説をしています。
ぜひこちらの記事もご覧ください。
→上智大学の偏差値や難易度はどうなの?学部ごとに調べてみた!
上智大学について、さらにお分かりいただけると思いますよ。
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