受験当日までの勉強は、毎日いろんな教科をこなしていかなければいけない過酷な仕事です。
もしも勉強することが仕事になるんだったら、きっと相当なバイト代が稼げるはず。
そんな風に笑って考えられるうちはいいですが、本番に近づいていくほど、そんなことも言っていられなくなります。
もしかしたら、ノルマにしたはずの参考書の山を見るたびに、どんどん焦ってしまうなんて悪循環に陥ってしまうことも…。
そんな時に一度見直してみたいのが、自分に合った勉強の時間帯です。
もしかしたら、本当は夜に弱いのに、無理に区切りが良いところまで勉強してから寝るという習慣が、勉強の効率を下げる原因になっているかもしれません。
今回は、人によってタイプが違う勉強効率を上げる勉強時間帯について、じっくり考えてみましょう。
もしかしたら、今の勉強時間を少し見直すだけで、もっと効率よく勉強が出来るかもしれませんよ。
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勉強の効率がいいのは夜だけじゃない!見直すべきは生活リズム
受験生といっても、昼間は学校や予備校などの授業もあるから、意外と毎日忙しかったりします。
勉強の合間には体育の授業があったり、文化祭などの学校行事で変則的な授業時間になる時もあるでしょう。
それこそ「もっと勉強に集中したいんだよ」と、思わず愚痴ってしまうこともあるのでは?
そんな忙しい毎日を送る受験生の勉強時間といえば、どうしても放課後から夜寝るまでの時間に偏ってしまいがちです。
しかも、夜は比較的自由に自分で時間を設定することが出来る時間帯。
集中して勉強のスピードが上がっている時や、模試や学校の期末試験が近づいたりすると、どうしても夜遅くまで机に向かってしまいがちです。
一見、夜の勉強はとても効率がいいようにも見えますが、実はそれこそが意外な落とし穴かもしれません。
まず、自分で自由に時間設定が出来るということは、自分できちんと時間を決めていなければ、勉強以外の時間が大幅にずれてしまう原因になります。
しかも、学校の定期試験であれば、少なくとも1か月程度の集中で乗り切ってきたでしょうが、受験となると話は違います。
長い人なら3年以上、遅くても1年間は続くこの受験期間中は、生活のリズムを守るのがとても難しいものです。
無理をすれば、体や心を壊す可能性もありますし、勉強をしていても全く効率が上がらず、結局「やったつもり」になっている可能性もあります。
せっかく苦労して勉強をしているのですから、「つもり勉強」だけは絶対阻止したいですよね?
では、まずは「やったつもり」になる可能性がある原因について、しっかりと覚えておきましょう。
睡眠リズムが狂うと効率が悪くなる
勉強時間が夜遅くなると、どうしても削られてしまうのが睡眠時間です。
体の疲れや昼間の眠さ対策のために、意識して眠るようにしている人も多いでしょう。
でも本当は、睡眠リズムが狂うことで勉強の効率が悪くなるということも、知っていました?
睡眠は疲れた脳を回復する時間
脳は、全身の様々な器官の中で、最も働く部分です。
勉強する時はもちろんですが、食べる・話す・感じる・体を動かす・呼吸をするなど、脳の働きが関係することの範囲は、限りなく広いものです。
もちろん、そのあたりのことは受験生の皆さんもよく知っていることでしょうが、脳が疲れるとどんなことが起きるか、ということは知っていますか?
・集中力がなくなる
・記憶力が低下する
・体調が悪くなる
このあたりは、なんとなく想像がつきますね。
では、睡眠不足を続けて脳の疲労がピークに達したら、どんな状態になるのでしょう。
実は、受験勉強にも関わるこんな症状が出る可能性があります。
免疫力が低下する
睡眠によって増加する免疫細胞が減る為、風邪やだるさを感じるようになります。
ある研究では、午前3時まで起きているだけでも、免疫細胞のメインであるナチュラルキラー細胞の数が3割も減るという結果があります。
吐き気やめまいに悩まされる
疲労回復のための睡眠が不足するため、体の中に疲労物質がどんどんたまっていきます。この蓄積が限界を超えると、吐き気やめまいの症状となって体に現れてきます。
アレルギーにかかりやすくなる
脳の中では、夕方から夜にかけて睡眠ホルモンである「メラトニン」の量が増えてきます。
このメラトニンが溜まると眠くなり、脳を休ませる働きをします。
実はメラトニンにはそのほかにも、アレルギー疾患の症状である炎症を防ぐ役割もあります。
太りやすくなる
食欲をコントロールする体内物質には、空腹ホルモンであるグレリンと満腹ホルモンであるレプチンがあります。
通常は、この2つはバランスが保たれていますが、睡眠不足になるとこのバランスが崩れます。
特に、グレリンは通常の15%程度増え、反対にレプチンは15%程度減ります。
イライラしてくる
寝不足になると、脳の働きが鈍くなってしまいます。
そのことが原因で、普段は温厚なタイプの人が怒りっぽくなったりします。
やる気がなくなる
脳が疲れてくると、ストレスを強く感じるようになります。そのために、毎日充実した感覚がなくなっていきます。
すると、どんどんやる気がなくなり、しまいには、いつもなら簡単にできることであっても、自信が持てずにできなくなってしまうこともあります。
ちなみに勉強と睡眠の関係は以下の記事で、さらに詳しく解説をしています。
食事のリズムが狂うと効率が悪くなる
よく、「朝食を食べないと頭が悪くなるわよ」と母親に怒られることがあると思いますが、この話に根拠がないと思っている人も多いのでは?
実はこの話、ちゃんと根拠があるんですよ!
実際に、朝食と集中力の関係についての調査は、数多く行われています。
その調査の多くは、朝食を食べた人と食べない人と比較した時、集中力に差が出たという結果が出ています。
もちろん集中力が増したのは、朝食を食べた人の方。
朝食を食べない人は、勉強を始めても集中力が高まりにくいですが、朝食を食べた人は、勉強に集中しやすく、その状態も長く続きやすいのです。
また、不規則な食事を続けていくのも、集中力を低下させ、生活のリズムが乱れる原因になります。
朝・昼・夜の食事のどれかを抜いてしまったり、栄養のバランスを無視してジャンクフードやファーストフードばかりをとり続けることも、このことが理由にあるからNGなのです。
まずは、こうした生活習慣の乱れを整えてから、自分に合った勉強時間を見直すことにしましょう。
では続いて勉強夜型タイプと勉強朝型タイプのメリットとデメリットについて見ていきましょう。
夜型タイプは勉強時間が確保しやすい
夜、集中して勉強をするタイプは、他のタイプと比べて、効率よく勉強時間を確保しやすいといえます。
人が活動する時間は、ショッピングセンターやその他のお店も基本的に開いています。
気分転換のつもりで外出したはずが、そのままずるずると時間をつぶしてしまったという経験、みなさんも一度は経験したことがあるのでは?
その点、夜は勉強の妨げになる誘惑がほとんどありません。
たとえ出かけたとしても、店の大半は閉店時間を過ぎているでしょうし、コンビニに出かけたとしても、コンビニで長時間滞在はなかなかしないはずです。
ということは夜型タイプなら、外出する誘惑に負けずに勉強時間を確保しやすい!
しかも、夜10時を過ぎなら、電話やメールの回数も激減します。
だから夜型タイプなら、こうした電話やメールで邪魔されることもほとんどありません。
そうです。夜型タイプは、勉強に集中しやすい環境で、効率よく勉強時間を確保できるのです。
夜型タイプのさらなるメリット
夜型タイプのメリットは、勉強時間が確保しやすいだけではありません。
他にも、勉強した内容を記憶しやすいというメリットがあります。
受験勉強は、暗記がつきもの!
そう、記憶の定着が大切です。
でも、勉強したことを記憶として定着させていくには、ちょっとした脳の働きが関係しています。
だから、この仕組みを理解した上で勉強を進めていかないと、せっかく時間をかけて勉強をしても翌日にはすっかり忘れてしまうことも…。
なぜなら、一度勉強によって脳に取り込まれた情報では、すぐには記憶として定着しないから!
では、記憶の仕組みを簡単に説明していきましょう。
まず、勉強した情報は、一度、脳の記憶の貯蔵庫に保管されます。
でも、ここでいきなり記憶として定着するわけではありません。
せっかく記憶したはずの内容でも、脳が「いや、これはいらない情報だ!」と判断してしまうと、勝手に記憶の貯蔵庫から出してしまいます。
こうなると、せっかく覚えたはずの内容は、記憶に残らなくなってしまいます。
これが、記憶の定着の仕組みです。
ちなみに、脳が記憶の定着作業を行うのは眠っている時間です。
起きている間に覚えた膨大な数の情報を、脳は眠っている間に一斉に整理していかなければいけません。
だから、新しい記憶からどんどん情報を整理していきます。
そのため、暗記をするなら夜型タイプがよく、しかも寝る前にこうした勉強を行うと覚えた内容を記憶しやすいということになるのです。
夜型タイプのデメリット
人間の体は、眠りについて体の疲れをリセットするようにできています。
だから、どんなに眠らないように頑張ったとしても、必ず眠気はやってきます。
しかも、夜になると眠くなるように、体では睡眠ホルモンというものが夕方から多く分泌されていきます。
ということは、眠気と戦うリスクが高いということ!
もちろん、他のタイプの場合でも、苦手な教科や単調な作業を繰り返していると眠気が襲ってくることがありますが、夜型の場合は、自然のリズムとして起こる眠気。
しかも、この睡眠は勉強した情報を定着させるために必要なだけに、省くことが出来ない生活習慣です。
夜は集中して勉強をしやすいですが、寝不足のリスクが高くなることも多いため、この点はやはりデメリットと考えて、対策をしっかりとっておく必要があるでしょう。
他にも、夜起きている時間が長いと、太りやすくなります。
受験生になると、それ以前よりも太ってしまったというケースが多いですが、運動不足以外にも、睡眠不足も原因の一つになっています。
また、生活のリズムが崩れやすいため、女の子の場合は生理の周期が崩れてしまう原因にもなりやすいです。
生理に深い関係のある女性ホルモンは、ちょっとした生活リズムの乱れやストレスに、敏感に反応してしまうものです。
しかも、成長期のこの時期に生理の周期が崩れると、大人になってから妊娠しにくい体になってしまう可能性もあります。
夜型タイプの場合に気を付けたいこと
あなたが夜型タイプであれば、こんなことに気を付けていきましょう。
夕方以降のカフェインは、極力避ける
飲むと30分ぐらいですぐに効果が出てくるカフェインですが・・・
カフェインの持続時間は8時間以上も続くといわれています。
寝る直前の暗記は効果がありますが、脳が記憶を定着させるのは、深い睡眠に入った時。
だから、寝つきを邪魔させる可能性のあるカフェインは、摂り方に注意が必要です。
寝る直前の夜食はNG
これは、単に太るからというわけではありません。
寝る直前になにかを食べると寝ている間に、体は消化活動のために休むことが出来なくなります。
そうすると、深い眠りに入りにくくなり、結果として睡眠不足になってしまいます。
いつも同じ時間に起きるようにする
夜型タイプだと、時間を気にせず勉強ができるところがメリットですが、夜更かしした分、朝起きる時間が遅くなる傾向があります。
しかも一番良くないのが、毎朝起きる時間が変わってしまうこと。
こうなると、生活リズムが乱れてしまうので、長期戦の受験生には向きません。
では続いて、朝型タイプについて見ていきましょう。
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朝型タイプは本番当日のリズムが作りやすい
試験当日のスケジュールは、思った以上にハードです。
試験開始時間は、普段の学校や予備校での過ごし方と変わらないかもしれませんが、移動時間がいつもよりも時間がかかることもあるでしょう。
また、どんなに普段と同じように過ごしているつもりでも、緊張で支度に時間がかかってしまうことだってあります。
そんな試験当日でも、朝型タイプの場合はほとんどいつもの生活リズムと変わらずに、受験当日の朝を迎えることが出来ます。
しかも、朝から勉強をする習慣がついているため、朝早い試験であっても頭の働きがよく、いつでも集中するためのスイッチを入れやすい状態になっています。
長期戦の受験勉強ですが、どのタイプの受験生も、「試験当日に、いかに集中してそれまでの勉強の成果を発揮できるか」が重要です。
だから、常に試験を意識していくということは、とても大切なことです。
そう考えると朝型タイプは、常に試験当日を意識した、理想的な生活リズムのタイプということが出来るでしょう。
朝型タイプのメリット
ダラダラと勉強するわけではない朝型タイプは、時間を意識して決められた時間に集中することが出来やすいのもメリットといえるでしょう。
朝型タイプだと、何時までに何をすればよいかがはっきりと決まっている分、限られた時間で勉強する習慣がつきます。
もしも時間を気にせず勉強していたら、毎日授業に遅刻してしまいます。
また、朝は日中や夜と違って、周りの音が気にならない時間であるのも受験勉強の効率を上げるポイントになるでしょう。
普段はリビングから会話やテレビの音が気になる場合でも、家族がまだ起きていない時間であれば、たとえ自宅であっても静かです。
近所の工事の音も、早朝はさすがに作業しませんから気になることもありません。
しかも、朝は夜と違って、勉強した内容が頭に入りやすい時間帯。
睡眠によって記憶の貯蔵庫に空きが出来た状態の朝は、勉強した内容が頭に入りやすいのです。
ですから静かな環境で、短時間に効率よく勉強ができるという点から考えると、朝型タイプは受験勉強に向いているといえるでしょう。
朝型タイプのデメリット
静かな環境で、スッキリと勉強をすることが出来るのがメリットですが、暗記系の勉強には向いていません。
なぜなら朝、勉強した内容を記憶として定着させるには、必ず復習しなければならないのです。
勉強した内容を記憶として定着させるには、睡眠中の脳の働きが関係しています。
でも記憶は、覚えた順番から定着していくわけではありません。
寝る直前の記憶の方がより優先して定着していきます。
そのため、朝に暗記したはずの内容が、夜になるとすっかり忘れてしまっているということも…。
だから朝には暗記系の科目ではなく、数学などの頭を使う勉強に時間を割くと良いでしょう。
朝型タイプの場合に気を付けたいこと
朝型タイプが自分に合っていると思ったら、こんなことに気を付けて勉強をしてみてください。
朝の勉強は朝食前にする
起きた直後の適度な空腹は、記憶の効率を上げる効果があります。
それは、偏桃体といわれる部分の活動が活発になるからです。
偏桃体が活発に働くと、記憶の貯蔵庫でもある海馬へ勉強した情報が伝わりやすくなります。
そのために、記憶力が高まります。
「やり残してしまった」くらいが勉強としてはちょうどいい
時間に限りがある朝の勉強では、時間になったら途中で勉強を切り上げることも必要になります。
そんな時は「もう少しやりたかったのに…」という気持ちになるのでは?
でもその方が、心理的には勉強に効果あり!
この気持ちが「早く続きの勉強がしたい」という気持ちにつながり、結果としてやる気になります。
強い意志を持つ
例えばそれまで7時に起きていた生活を、朝型に切り替えるために1時間早く起きるようにするとなると、強い意志がなければ続きません。
中途半端な意志で始めると、長続きしません。
でも強い意志をもって勉強に向かう習慣がつくことで、自分に自信がつきます。
やればできるという自信は、受験生にはとても大切なことです。
まとめ
勉強時間を朝型と夜型のどちらにした方が受験勉強に向くか、ということについて紹介してきましたが、あなたにはどちらの方がピンときましたか?
どちらのタイプにも、メリットとデメリットがあります。
また人によって好みも違います。
だから、どちらのタイプであっても受験勉強には効果があるといえます。
それぞれの良い点をしっかりと意識していけば、きっと自分に合った勉強時間が確保できるはず!ぜ
ひ自分に合ったタイプを見つけて、上手に受験勉強と向き合うようにしてみてくださいね。
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なぜそんなにもオススメなのか?について解説をしたので、まずは1度以下の記事に目を通してみてください。
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